銀の狐と幻想の少女たち 第117話   

(えにし)の糸」





 きっかけは、おくうから突拍子もなく尋ねられたこんな質問だった。

「さとり様……」
「どうしたの?」

 ――私って、あいつのこと、なんて呼べばいいんでしょう?

「……どういうこと?」

 さとりの人生で一番賑やかだったクリスマスが終わり、今年も残すところ数日となったある日の朝だった。神妙な顔でさとりの部屋までやってきて何事かと思えば、月見をなんと呼べばいいのかわからない、などという。質問の意図がわからない。なんと呼ぶもなにも、おくうは普通に彼を「月見」と呼んで

「……いえ、待って。そういえばあなた、月見さんのことまだ一度も名前で……」
「ぅ……」

 おくうが後ろめたげに肩をすぼめる。さとりは記憶を遡る。おくうが日頃月見をどう呼んでいたかといえば、彼がいる場では「お前」。いない場では「あいつ」とか、「あの狐」。
 得心が行った。

「――それはいけないわね、おくう」

 やっぱり、とおくうの表情がショックで曇る。
 迂闊だったとしか言い様がない、まさかおくうが未だ月見を名前で呼んだことがなかったとは。月見が彼女を「おくう」と呼ぶようになってしばらく経つが、そっちに気を取られてついうっかりしてしまっていた。
 おくうはもう、月見に対してかつてのような敵意や嫉妬は抱いていない。さとりやこいし、お燐に対して抱くのと同じ想いを芽生えさせてきている。だから、いつまでも「あいつ」だの「あの狐」だの生意気な呼び方でいいのか疑問に思って、こうしてさとりの部屋を訪ねてきたのだろう。
 小さくなりながら、おくうは心で言う。

 ――あいつが言ってました。シキガミは、普通は、主人に当たる人のお手伝いとかをするものだって。

「そうね」

 ――私のご主人様は、さとり様とこいし様ですけど。私はあいつの式神だから、あいつも「主人」になるんですよね。

「……そうね」

 ――でも私、さとり様やこいし様のこと、「お前」って呼んだりしないです。だから、あいつを「お前」って呼んでるのは、すごく変なことなのかなって……。この前パーティーやったときも、みんな、あいつのこと名前で呼んでて。あいつの式神は私だけなのに、私だけ、名前で呼んでなくて……。

「……よくそこに気がついたわね。偉いわ」

 さとりは己の表情が和らぐのを感じた。

「月見さんのこと、ちゃんと考えてあげてるのね」
「う、うにゅ……」

 おくうの羽がそわそわと落ち着きなく揺れ動く。このところ――具体的にはクリスマスのとき、式神の先輩である藍と話をしてから――おくうはおくうなりにたくさんのことを考えて、式神という役目を頑張って果たそうとしている。月見の喉が渇いたときは、飲み物を持って行ってあげる。月見が本を読み終わったときは、新しい本と交換してあげる。困ったことがあったときすぐ助けになれるよう、夜はこいしと一緒に月見の部屋で眠る。今までこいしがやっていたお世話係は、もうすべておくうが引き継いだ。
 もっとも生来ぶきっちょな性格なので、しばしば失敗して苦笑いされているけれど。それも含めて、頑張るおくうを影から応援するのがさとりのささやかな心の保養だった。
 閑話休題。

「それじゃあおくうはこれから、月見さんのことを名前で呼ぶのね」
「え?」
「え?」

 間、

「……えっ、あのっ、な、名前は恥ずかしいので、ちょっと……!」
「……おくう? 名前で呼ばなかったらどうやって呼ぶの?」
「あう……」

 さとりは眉間を押さえてため息をついた。逆に訊きたい。おくうは、名前以外にどんな選択肢があると思っているのだろう。

「な、名前以外で、なにかいいのありませんかっ?」
「うーん……」

 普通、相手のことをちゃんと呼ぼうとするなら名前以外にないだろうに。名前ではなく、かつ「お前」「あいつ」のように生意気ではない呼び方といえば、「あなた」くらいしか思い浮かばない。しかしさとりとしては、せっかくなのだから名前で呼んであげてほしいと思うのだ。今やおくうは月見の式神、月見はおくうのご主人様なのだから、

「……」

 そのとき、さとりの脳裏に雷撃が走る。

「――おくう、いい考えが浮かんだわ」
「ほ、本当ですか?」
「ええ」

 さとりは完爾(かんじ)と首肯を返す。名前を呼ばず、今のおくうと月見の関係を表すのにぴったりで、ついでにさとり個人として是非ともやってみてほしい呼び名。あるではないか、あるではないか。
 さとりはおくうの肩に両手を置き、至って大真面目な雰囲気を醸し出して答えた。

「それはね――」





 ○


「――あ、あの……ご、ご主人様っ」
「…………」

 式神という存在を極めて客観的に概説するならば、「術者の生活や仕事の助けとなるもの」である。一方で術者の視点から主観的に説明すれば、「お手伝い」「部下」「家来」「従者」などの言葉が当てはまる。事実、幻想郷最高の式神である藍は紫の従者として様々な仕事を任されているし、そんな藍の式神である橙だって、かわいらしいお手伝いさんとして一生懸命サポートに奔走している。
 術者にとっての式神が「従者」であるなら、式神にとっての術者は「主人」だ。そして「主人」という言葉を敢えて仰々しく言い換えるなら、「ご主人様」となる。よって、已むを得ない事情があったとはいえ月見がおくうという少女を式神にした以上、彼女から突然「ご主人様」と呼ばれるのはなんら不思議ではない理に適った現象なわけがあるかおいちょっと待て、

「おくう、正直に答えてくれ。――誰の入れ知恵だ?」
「う、うにゅ?」
「その『ご主人様』という呼び方を、お前に教えたやつがいるだろう。誰だ?」
「んと、……さとり様だけど」

 さとりィ、と月見は頭を抱えた。今この場にはいない少女へ猛烈な抗議の意を飛ばす――絶対面白がって教えただろお前。
 おくうが妙にそわそわしながら部屋を訪ねてきたものだから、一体どうしたのかと思えば。
 あのさとりという少女、月見たち客人に対しては常識的で礼儀正しいが、ペットたちに対しては意外と容赦がなかったり、いたずら好きであったりする一面がある。とりわけ月見とおくうの関係が改善してからは、事あるたびに茶々を入れて一人愉悦に浸っているのが、不自由のない地霊殿生活で唯一月見の頭を悩ませる種だった。
 この「ご主人様」なんて、まさしくまさしく、である。他に誰もいない二人きりの状況で本当によかったと思う。声なき声で呻く月見に、おくうがぎこちなく首を傾げて、

「あ、あの……なにか、変……だった?」
「変もなにも、」

 月見は一度口を噤む。あくまで客観的には、決して変とも言い切れないのかもしれない。契約を結んだ目的がなんであれ、月見がおくうという式神の主人に当たるのは事実だ。
 しかし、だからと言ってよしわかったと許容できたものでもない。この地霊殿には、おくうをそういった(・・・・・)方向でそそのかしてニヨニヨしようとしている覚妖怪がいるのだ。
 そう易々と、さとりの術中に嵌まるわけにはいかない。
 言い直す。

「ともかく、その呼び方はやめよう」
「え……」

 おくうが悲しそうな顔をした。

「もしかして……い、嫌、だった?」
「嫌もなにも、」

 月見はまた口を噤んだ。――おくうのこの反応、月見は一体どのように捉えるべきなのだろう。
 月見はてっきり、さとりにあれこれ吹き込まれてそそのかされているものと思っていた。だからおくう自身、決して、月見を「ご主人様」と呼びたくて呼んだわけではないのだと。さとりに言われてしまった以上断り切れず、嫌々というか、仕方なくというか、ともかくそれ故の「ご主人様」だったのだと。
 ならばなぜ、おくうは悲しそうな顔をするのだろう。
 さとりからあれこれ吹き込まれたのは、間違いないだろうけれど。
 ただ騙されているのではなく、まるでおくう自身もまた望んで、

「……そもそも、どうして急に私の呼び方を変えたりなんて? それもさとりから言われたのか?」

 その考えを振り払って、月見はおくうに質問を返した。おくうは月見を名前で呼ばない。面と向かっては「お前」で、それ以外では「あいつ」とか「あの狐」だったりする。いつまでそんな呼び方してるの、もっとちゃんと呼んであげなさい――とでもさとりがおくうを叱ったというのは、いかにもありえそうな話だと思う。その結果が「ご主人様」なのだとしたら、さとりとは少し本腰を入れて話し合わなければならないだろうが。
 けれどおくうは、首を振った。

「ち、違う……わ、私が……その」

 なにやら恥ずかしいものがあるらしく、おくうの頬がうっすらと赤く染まっていく。伏し目がちになりながら、歯切れの悪い口振りで、

「だ、だって、私はお前のシキガミで、お前は私のご主人様なんでしょ? ……お前にそのつもりがなくても、シキガミって、そういうものなんでしょっ? 私、さとり様とこいし様のことは、ちゃんと名前で呼んでて……それで……」

 なんとなく、わかった。
 おくうなりに、自分の今の境遇を真摯に考えた結果なのだろう。たとえ事情がどのようなものであろうとも、月見がおくうの主人に当たる立場であるのは先に述べた通り。その前提で考えれば、さとりやこいしのことはちゃんと名前で呼んでいるのに、月見ばかりをいつまでも「お前」呼ばわりするのはおかしいのではないか、とおくうは疑問に思ったわけだ。
 悩んだおくうは、最も信頼できるご主人様であるさとりに相談を持ちかけた。そして結果として、「ご主人様」という呼び方を吹き込まれるに至った――とまあ、そんなところであろう。
 およその経緯を察した月見はひとつ頷き、それから改めて、

「しかし、なにも『ご主人様』なんて仰々しい呼び方しなくても。普通に名前でいいじゃないか」
「う……」

 おくうがたじろぐ。

「な、名前が……いいの?」
「『ご主人様』なんて畏まった呼び方されるよりかは、断然いいね」
「……」

 おくうは沈黙し、唇をへの字にして、随分と長い間何事か真剣に考え込んでいた。しかしあるタイミングを迎えると突然、

「っ……!」
「あ、おい」

 機敏な動きで回れ右をして、一目散に部屋を飛び出していってしまった。
 一人ぽつんと取り残された月見は、宙に伸ばしかけた手をどうするべきかわからぬまま、

「……なんだったんだ」

 暗に、名前で呼ぶのは嫌、ということだろうか。気難しいおくうなら、まあありえそうな話ではあるけれど。しかし、名前よりも「ご主人様」なんて呼び方をする方がよっぽど恥ずかしいのではなかろうか。それとも、そう考えてしまう月見の心が汚れているのだろうか。なんにせよ、「ご主人様」呼びは是非とも思い留まってほしい。
 心底思う。
 さとり。頼むから、ペットの教育はちゃんと真面目にしてくれ。





 ○


「――さとりさまあっ!!」
「はいはい」

 部屋に転がり込んできたおくうを、さとりは眉ひとつ動かさず平常心で迎えた。そろそろ来る頃だろうと思っていたし、バタバタと忙しない足音が近づいてくるのもわかっていた。おくうはブチ抜いたドアを閉めるのも忘れて、全力疾走の赤い顔で叫ぶ、

「さとり様っ! 『ご主人様』って呼び方、やめてくれって言われたんですけど! ひょっとしてこれ、変な呼び方なんですか!?」

 おくうの記憶を読み取ったさとりは、とても満足しながら親指を立てた。

「ナイスよ、おくう」
「うわあああああん!?」

 おくうは一発で癇癪を起こし、翼を振り乱しながらさとりにぽかぽか殴りかかった。

「やっぱり、やっぱりハズカシイ呼び方だったんですか!? さとりさまのばかあああああっ!!」
「いたた。ま、待っておくう。ごめんなさい、羽根が飛ぶから落ち着いて、あいたたた」

 おくうは結構背が高い方なので、錯乱のまま振り下ろされるぽかぽか攻撃はそれなりの威力である。やりすぎたと思う反面、一方ではそんな彼女の包み隠さない反応が嬉しくもあった。異変の前のおくうなら、主人に殴りかかるなんて大胆な真似は冗談でもできなかったはずだ。
 二十秒ほど掛けて、ようやくおくうを落ち着かせる。

「ふう。えっと、ごめんなさい。ちょっとした悪ふざけだったのは事実よ」
「う゛――――――――……」

 涙目で睨みつけてくるおくうを、かわいいなあと微笑ましく思いながら、 

「でもね、おくう。あなたから頼まれたのは、『名前以外の呼び方はないか』だったわよね。私、間違ったことは教えてないわよ」
「そ、そうですけどぉ……っ」
「なんだったら、お燐と同じように『おにーさん』って呼んでみる?」
「……うー」
「月見さんのことをちゃんと呼びたいなら、名前を呼んであげるべきだわ。それをあなたに気づいてほしかったのよ」
「……」

 おくうの(うたぐ)り深い半目に、さとりはこほんと咳払いをして、

「それに、おくうもわかってるとは思うけど」

 敢えて一旦言葉を区切り、声音をフラットに切り替えた。

「月見さん、そろそろ――たぶん、明日の朝にでも地上に帰るわよ」
「……!」

 クリスマスが過ぎ去り、もう年末といって差し支えない時期だ。さすがに、これ以上彼を地霊殿に引き留めることはできない。地上には、彼の帰りを待ち続けているたくさんの人妖がいる。それを、さとりたちは先日のパーティーで思い知らされたのだ。

「月見さんも、地上に戻ったら年末年始の準備で忙しいでしょうから、次に会えるのはきっと来年だわ。……だから、今年最後くらいは、ね?」
「…………」

 おくうの頭の中が、ぐるぐると回転を始める。さとりでも一言では表現しきれないたくさんのことを、彼女は一生懸命に考えていた。異変の前のこと、異変のこと、異変のあとのこと、素直になりたい気持ち、なれない気持ち、名前、置いていかれる寂しさ、地上への嫉妬、お別れしたくない、でも引き留められない、名前で呼ぶ、ついて行きたい、行きたくない、ずっとここにいればいいのに、いなくたって平気だもん、「月見」って呼ぶ、「お前」じゃなくて「月見」って呼ぶ、
 そしてパーティーのとき、八雲藍から掛けられた言葉。

「……つくみ」

 ぽつり、と、

「つくみ……」

 舌足らずみたいな拙い声音で、その名を、確かめるように、

「つくみ」
「……呼んであげて。月見さんの前で」

 さとりは、微笑んで、

「おくうも、月見さんにはじめて『おくう』って呼んでもらえたとき、嬉しかったでしょ? 月見さんも、喜んでくれるわよ」
「……」

 渦を巻いていたおくうの心が、ゆっくりと透き通っていく。八雲藍から言われた言葉。月見の式神としておくうが果たさなければならない役目は、彼の盾と矛に、或いは手足になって働くことではなく――。

「っ……!」

 弾かれたように振り返り、おくうが部屋を飛び出していくその直前、垣間見えたのは勇気を振り絞る凛とした顔つきで。
 強く、迷いなく遠ざかっていく足音に耳を傾けながら、さとりは笑みの息とともに独り()つ。

「……もうすぐ、暖かくなりそうね」

 そのとき、さとりの脳裏に電流走る。

「むむ、ビビっと来たかも……今ならいいお話が書けそうっ」

 趣味でやっている小説の話である。たまにあるのだ。何気ない日常の風景からふとインスピレーションを刺激されて、どうにも我慢ならない創作意欲に襲われることが。
 おくうが開けっ放しにしていったドアを閉じ、鍵を掛けて、ヒミツの隠し場所からノートを引っ張り出す。机の上に広げて、少し考え、それから一心不乱にペンを走らせ始める。出だしはいい感じだ。水が流れるように書ける。小説というよりは詩に近いかもしれないが、まあたまにはこういうのも悪くはな

「お姉ちゃんなにしてるのー♪」
「邪魔しないでこいし、今すごくいいトコでってふわひゃああああああああああ!?」
「!?」

 いつの間にか真横に立っていた妹へ、さとりは手当たり次第に机の上の物を投げつけた。筆記用具、ペン立て、コースター、参考書、ぬいぐるみ、お菓子、参考書、辞書、ノート、小物入れ、辞書、辞書、辞書、そして、

「……きゅう」
「ふーっ、ふーっ、ふーっ……」

 およそ十秒後、さとりは肩で荒く息をしながら、すっかり目を回してノビてしまった妹を見下ろしていた。たぶん、辞書がクリティカルヒットになったのだと思う。ちょっとやりすぎたような気もするが、今はそんなのどうだっていい。
 涙声でぼやく。

「いつ入ってきたのよ、もぉ~……っ」

 ドアに鍵を掛けるより前なのは、間違いないだろうけど。例によって無意識のせいでまったく気がつかなかったし、もしかしたらいるんじゃないかと疑うこともできなかった。
 これが、無意識を操る程度の能力。
 こいしが外を放浪しなくなったのは嬉しいけれど、いつも屋敷にいる分だけ、なんというか、とても心臓に悪いのだと改めて思い知ったので。さとりはベッドに飛び込み、枕を力いっぱい抱き締めて、

「うううぅぅ~……!?」

 古明地さとりは最近、妹が怖い。








「つ!」
「?」

 さとりの素っ頓狂な悲鳴が聞こえた。
 ので、様子を見に行こうと廊下を歩いていたところ、おくうの思い切った声に突然背を叩かれた。

「つ……つくみっ!」
「ん?」

 月見は振り返る。なぜかこちらに背を向け、廊下の彼方に全力疾走で走り去っていくおくうが見える。おくうはそのまま逃げ込むように突き当たりを右に消え、

「っ……」

 角の向こうから頭とリボンをちょこっとだけ出して、妙な眼力で月見を凝視し始めた。
 さて、何事であろうか。
 今のは間違いなくおくうの声であり、月見を呼び止めたのはおくうであるはずだった。しかし、だとすればなぜ彼女は逃げたのか。何故隠れているのか。なにか用があって声を掛けてきたのではないのだろうか。
 とりあえず、問うてみる。

「おくう、どうかしたのか?」
「!」

 するとおくうの頭が素早く引っ込み、今度こそバタバタと騒がしく走り去っていってしまった。
 一体なにがなんだったのやら、月見はたくさんの疑問符とともに首をひねる他ない。しかし、しばらく考えてみてふと気づく。

「ああ……そういえば、名前で呼んでくれてたな」

 ご主人様、ではなく。もしかすると、月見に「ご主人様」が不評だったのを気にして、ちゃんと名前で呼ぶためだけに声を掛けてきてくれたのかもしれない。
 おくうは、本当に優しい女の子なのだ。
 さとりの部屋に着き、ノックをすると、返事が返ってくるまでやや間があった。なぜか恐る恐るとした手つきで鍵が開いて、

「……月見さん」
「悲鳴が聞こえたけど。大丈夫か?」
「ああ……すみません。大したことじゃないんです」

 そう言う割に、ドアの隙間から見えたさとりの部屋はひどい有様だった。筆記用具やらぬいぐるみやら本やらが床に散乱していて、その中心ではなぜかこいしがぐるぐるおめめで大の字になっている。一体なにがあったのやら。

「ええと、その。こいしに、おどかされて……それで、つい」
「……なるほど」

 こいしは能力の性質上、月見たちが意識しない場所からしばしば突拍子もなく現れる。異変が終わってからは上手く能力を制御できるようになったらしいが、それでも面白がって人の無意識に入り込んでくるところは変わっていない。
 ひょっとすると、小説を書いているところでも覗かれたのかもしれない。

「…………」

 上目遣いで睨まれた。あまり触れない方がよさそうだ。

「そうしてください。……それで、様子を見に来てくださったんですか?」

 それもあるが、もうひとつ。月見の心を読んで、さとりの表情が寂しげに沈んだ。

「……そうですか。そうですよね、もう今年も終わりですもの」
「ああ」

 要するに、いい加減明日には地上へ帰ろうと思うのである。今年もいよいよ、残すところあと数日しかない。年末には必ず帰ると、この前のパーティーでみんなに約束していた月見であった。

「……寂しくなりますね」
「そんなこと言ってもダメだよ」

 さとりは苦笑、

「ええ、わかってます。……冗談では、ないですけどね」
「……ありがとう」

 それは、月見も同じだ。地上へ戻りたい気持ちの方が圧倒的に大きいとはいえ、ここを離れたくない思いだって確かに存在している。幻想郷に戻って以来、誰かの家で一週間以上も世話になったのははじめてだった。今の月見にとって地霊殿は、まさに第二の我が家のような場所だった。
 少し、長居しすぎてしまったのだと。そう思う。

「年末年始のゴタゴタが終わったら、必ずまた来るよ。……そのときは、もしかしたら、誰かが一緒についてくるかもしれないね」

 パーティーの記憶が甦る。必ず遊びに来てねと、地霊殿のみんなを笑顔で受け入れてくれた少女たち。月見が地霊殿に行くと知れば、とりわけフランあたりなら喜色満面でついてこようとするだろう。幽々子と操なら、今度こそ妖夢と文を無理やりにでも連れてくるかもしれない。

「……今でもまだ、夢みたいです。あのときのこと」
「もう一回、パンクさせられてみるかい」
「あはは、それはちょっと勘弁ですねー……」

 言葉とは裏腹に、さとりの口振りは焦がれるようで。

「……月見さん」
「ん?」

 澄んだ目をしていた。視線こそ、まっすぐ月見に向いていたけれど。その瞳に映っているのは月見より彼方の、いつかと願う未来の光景だったのだと思う。

「今は、まだちょっとだけ、時間がほしいですけど。……でも、いつか必ず、私たちの方から会いに行きます」

 不安だって、恐怖だってある。遠い昔のこととはいえ、一度は自分たちが拒絶された世界。でも、それでもいつかはと願ってしまう。
 だってそこには、必ず会いに来てねと笑顔で言ってくれた、『友達』がいるから。

「……会いに行っても、いいですよね?」

 言われるまでもない。
 月見はただ、笑みだけを返し。そしてさとりも、珍しく外見相応のあどけなさで頬が和らぎ、

「つ、つくみっ」
「ん?」

 また、おくうであった。
 月見とさとりが振り向けば、やはりと言うべきなのか、廊下の向こうへ全力疾走で走り去っていくおくうの背中。突き当たりを曲がり、壁に隠れて妙な眼力でこちらを凝視するところまで、完全に先ほどの繰り返し映像だった。
 であれば当然、

「おくう、さっきから一体」
「!」

 月見が名前を呼べば頭が引っ込み、興奮を隠せない激しい駆け足でまたどこかへ消えてしまうのである。
 肩を竦めた月見が視線を戻すと、さとりは極めてご満悦な様子だった。

「名前、呼んでもらえるようになったんですね」
「そうらしいけど」

 その代わりご覧の通り逃げられるようになってしまったので、なんだか少し前の距離感に逆戻りしてしまった気もする。
 さとりは、楽しそうな微笑みを崩しもしない。

「よかったです。これで、月見さんが帰る前にやっておきたい心残り、ひとつ消えました」
「……なあ、さとり」
「む、失礼ですね。ペットに変な教育なんてしませんよ、私は」

 どの口が。

「あれだって、おくうに『名前以外でいい呼び方はないか』って訊かれたからですよ」
「いい呼び方、ねえ……」
「素敵じゃないですか。私は別に、そっちでもよかったんですけど。ちょっと残念です」

 さとりは目尻にからかうような色をにじませ、

「『ご主人様』、嫌でしたか? 男の方は、ああいうのが好きだと思ってたんですけど」

 面倒な騒ぎの種は御免である。
 それにしても、能力を悪用せず良識的で礼儀正しかった少女が、今では随分と小悪魔めいた一面を見せるようになったものだ。もっとも、これが古明地さとりという少女の本当の顔なのかもしれない。
 おくうを変な方向でそそのかされるのは困るが、こういうさとりも憎めない愛らしさがあって悪くはない。本当の顔を見せてもらえるほど信頼されているのだとすれば、誠に光栄な話でもあるし。
 ほんのり色づいた半目で睨まれた。

「月見さん、あなたはまたそうやって……」
「私の馬鹿な思い込みなら、訂正してくれ」
「……うー」

 好意的な心を読むのが苦手なところは、あいかわらずなようだった。
 そこでふと月見は、こいしがいつの間にか目を覚ましているのに気づいた。こいしはあたりに散乱しているあれやこれを物色していて、その中から一冊のノートを手に取ると、

「ねー月見ー、これお姉ちゃんの小説ノート」
「うひゃああああああああああ!?」
「むぎゅ!!」

 さとりの砲弾タックルが炸裂する。妹をベッドまで吹っ飛ばし、涙目でペチペチ平手を落とすさとりの姿を見て、月見はうむと確信する。
 やはりさとりは、からかうよりも、からかわれる方がよくお似合いだ。

「いじわる!!」





 ○


 さて。その日も地霊殿で夜を明かせば、いよいよ年末もたけなわである。
 なので朝食を終えてすぐ、部屋に戻った月見はぼちぼち帰り支度を始めた。
 当然こいしが、ベッドの上でバウンドしながらぶーたれた。

「えーっ。月見、もう帰っちゃうのー……?」
「もうって。一週間以上いたじゃないか」
「もうはもうなの!」

 地底生活が長く続いた分、持ち帰らなければならない着替えや日用品も少しばかり増えていた。地霊殿の予備をいただいた物、地底で新しく調達した物、前回のパーティーで藍が持ってきてくれた物。整理していたら風呂敷と袋が出てきたので、これ幸いにちゃっちゃと荷作りを進めていく。

「なんだか、あっという間だったわねえ」
「むー……」
「つまんなーい!」

 月見の邪魔にならないよう、さとりとおくうは部屋の隅で大人しく椅子に座っている。こいしは月見の背中にひっついて、現在進行形で作業の邪魔をしてばかりいる。
 月見も、あっという間だったと思う。地霊殿での生活ではなく、幻想郷での毎日そのものが。幻想郷に戻ってきてから半年以上が過ぎ去り、今年もあと四日ばかりで終わりなのだ。光陰矢の如しを味わうのは毎年の恒例みたいなものだが、今回は特にあっという間だった気がする。
 一体どうしてなのかは――わざわざ考察するまでもないなと、月見は地上のみんなを脳裏に描きながら思う。
 というか、こいしが本当に邪魔だ。先っぽにかけて広がるお洒落な袖で、月見の目隠しをしてくる有様である。

「ええいこいし、邪魔をするな。お前を風呂敷に詰めるぞ」
「いいよ、詰めて! 地上にお持ち帰りしてよ!」
「はいはい、こいしはこっちねー」
「あー!」

 調子に乗るこいしを、さとりがすかさず襟首掴んで連行していく。ようやく肩が軽くなった月見は一息つき、

「これ以上はさすがに勘弁してくれ。年末年始が落ち着いたらまた来るからさ」
「わかってますよ。……こいしも、本当はわかってるんでしょう? いつまでもわがまま言わないの」
「ぶーぶー」

 無理やり椅子に座らされたこいしが、頬を膨らませながら足をバタバタさせている。無論、別れを惜しんでくれる気持ちは素直に嬉しいのだ。しかしそんなこいしを見れば見るほど、地上のみんなのことを考えてしまうとでも言おうか。
 不思議なものだ。ほんの前までは、何百年も外ばかりを歩いていたって平気だったのに。たった一週間そこらで、ホームシックになってしまっているのか。

「……ふふふ」

 さとりにほんのりと笑われた。月見は頭を振って邪念を払い、作業に集中することにした。
 ドアがノックされたのは、もう少しで荷作りも終わろうという頃合いだった。

「おにーさーん」
「どうした?」

 入ってきたのは、姿が見えなかったお燐である。猫らしくさっぱりとした性格の彼女は、帰り支度に入った月見を特別惜しむこともなく、屋敷の見回りという名目の散歩をマイペースに楽しんでいたのだ。その中でなにかを見つけて報告に来てくれたらしく、廊下の方をそわそわと気にしながら、

「あの、おにーさんの知り合いって妖怪が」
「つううううくみいいいいいいいいいいっ!!」
「ぎょあー!?」

 お燐を情け容赦なく吹っ飛ばし、怪鳥の如き咆吼で小柄な人影が飛び込んできた。両足で勢いよく床を踏み切り、猛烈なフライングボディアタックの体勢に入る。幾度となくフランの砲弾タックルを受け止めてきた月見の危険本能が、理解の領域を超えて人影の正体を直感する。
 赤と青の、幾何学模様めいた不思議な形の翼。
 月見は、少女――封獣ぬえのアタックを、一歩右に動いて躱した。

「あっ、」

 ぬえは月見のすぐ背後、ベッドの上で見事に弾み、しかしそれだけでは止まりきれず、

「ふぐうっ」

 と、顔面から床に落下した。月見が振り返ると、ベッドの縁に半分引っ掛かったシャチホコみたいな体勢で、ぬえの両脚がピクピクと痙攣しているのが見えた。
 沈黙。

「……やあ、ぬえ」
「躱さないでよぉっ!?」

 跳ね起きたぬえは涙目で、

「いじわる! 月見が私の寂しさを受け止めてくれない!」
「はあ。なんなんだ一体」

 こいつをすっかり忘れてたなあ、と月見はしみじみ思うのだ。はじめこそ一悶着あったものの、一度打ち解けてしまえばとても気さくで人懐こい、こんなザマでも一応名の知れた大妖怪少女である。
 さとりもおくうも、突然の闖入者にすっかり目を丸くしている。吹っ飛ばされたお燐は目を回している。唯一こいしだけが、

「あ、ぬえだー!」

 ぬえもこいしに気づき、指差しで吠えた。

「……あ! お前はいつぞやの不法侵入妖怪!」
「はーいっ!」

 そういえば、こいしとぬえは知り合いなのだった。月見がこいしとはじめて出会ったのは、地霊殿ではなく聖輦船だったことを思い出す。
 さとりがようやく我に返り、

「えっと……こいし、知り合いなの?」
「聖輦船にいた妖怪だよ!」
「私がはじめてここに来た日、聖輦船からこいしを連れ帰ってきたろう。まあ、いろいろイタズラしてたらしいよ」
「おばか!?」
「ふぎゅ!?」

 さとりがこいしにチョップをした。

「なにするの!?」
「なにしてるの!? そういうことはしちゃダメだって言ってるでしょ!」
「今はもうしてないもん!」

 さとりは聞く耳を持たず、ぬえの前に出て頭を下げ、

「申し訳ありませんでした、ウチの妹がとんだご迷惑を……」
「へ? あ、いや、もうされてないのはほんとだし別にいいけど……」

 気勢を挫かれたぬえは、そこでさとりの胸の前に浮かぶ第三の目に気づいて、素早く月見の後ろへ隠れた。

「……覚妖怪」
「はい。……ふふ、もちろんわかりますよ。あなたが考えてること、つまりみんないなくなって寂しかったから月見さんにすごくすごく会」
「言わなくていいからっ!!」
「ごふ」

 なぜか月見が背中から殴られた。理不尽。
 ぬえはだいぶテンパった感じで、

「そ、それよりっ! あんたいつからこっち来てたの!? 来てたなら教えてよっ!」

 さとりの愉悦の眼差しが注ぐ中、月見は背中をさすりながら、

「……悪いね。いろいろあって、すっかり忘れてた」
「変な騒ぎは起きるしムラサたちはいなくなっちゃうし、独りぼっちでほんと心細かったんだからね!」
「悪かったって。……ん?」

 疑問、

「水蜜たちがいなくなった?」
「そうなのよ! 私がちょっと出掛けてる隙に、聖輦船ごといなくなっちゃったの! なにも言わないで! ひどいと思わない!?」
「……、」

 そういえば、さとりはついさっきぬえの心を読んでこう言った――「みんないなくなって寂しかった」と。
 みんなが、いなくなった。
 聖輦船ごと、消えた。
 どこに。

 ――血の巡りが凍る、強烈に嫌な予感。

 もちろん、早合点に過ぎないと頭ではわかっている。水蜜たちはぬえと同じで、人間によって地底に封じられた妖怪なのだ。自力で外に出ることはできないし、だから彼女らは、何百年も地底で退屈な日々を過ごさざるを得なかった。
 だが、
 だがもしなんらかの拍子で、封印を超えて偶然地上に出てしまったら。
 もしなんらかの拍子で、偶然志弦の名を耳にしてしまったら。
 神古を、恨んでいると。月見の前でそう打ち明けた彼女たちが、取るべき行動なんて――。

 悪い予感というのは、当たるものなのだ。

「……うー、なんなのさもぉー。おにーさんの知り合いってなんでこうみんな」
「――月見ッ!!」
「ぎにゃーっ!?」

 目を覚ましたばかりのお燐を血も涙もなく吹き飛ばし、室内だというのに目を覆うほどの旋風が巻き上がる。
 月見は、この風を知っている。

「――文、」
「さっさと地上に戻ってきなさい!!」

 挨拶もなにもありはしなかった。勝手に地霊殿に侵入し、勝手にこの部屋まで入り込み、さとりたちなど見向きもせず突き進んだ射命丸文は、月見の胸倉を掴み取って声を張った。


「志弦が、妖怪に攫われたって!! 空飛ぶ船に乗った妖怪たちに!」


 ――ああ、本当に。
 悪い予感ばかりが、よく当たるのだ。

「――わかった。行こう」

 水蜜たちがどうやって地上に出たのか、事実として出てしまったのならばもはや問答の意味はない。すべてを了解した月見は余計な思考の一切を蒸発させ、文の手を振り解き、鋭い呼気ひとつで己のスイッチを切り替える。

「さとり。悪いけど、荷物は置いていく。取っておいてくれ」
「……わかりました。行ってあげてください」

 邪魔な荷物を持っていく余裕はない。
 心は読めずとも、尋常ならざる緊迫を感じてこいしとおくうが言葉を失っている。彼女たちには悪いけれど、変に口を挟まれるよりかはよっぽど都合がよかった。事情の説明は、きっと月見と文の心を読んださとりがしてくれる。文と頷き、動き出そうとするその間際、

「ま、待ってよ!」

 ぬえの慌てた声に、背を叩かれた。

「船に乗った妖怪って……ムラサたちが地上にいるの!?」

 月見は首だけで振り向き、手短に頷く。

「しかも、厄介な騒ぎを起こしてくれたらしい。私はすぐ地上に行って、」
「私も連れてって!!」

 遮る彼女の声音は、縋りつくようでもあった。咄嗟に伸ばされた華奢な指先が、月見の着物に震える力で皺をつける。
 震えているのは、指先だけではない。

「つ、連れてってよぅ……独りぼっちは、やだよぅ……」

 封獣ぬえは、寂しがり屋だ。
 無理もないのかもしれない。地底に旧都ができるよりずっと昔から、独りぼっちで封印されていた少女だから。マミゾウとはもう何百年も会えておらず、数少ない地底の友人だった水蜜たちとも離ればなれになってしまって、月見が想像する以上に心細い思いをしていたのだ。
 きっと、今までずっと水蜜たちを捜し回っていたのだろう。寂しい思いを我慢して、地底中を一生懸命飛び回って。しかしそれでも聖輦船は見つからず、半分ベソをかきながら途方に暮れていたところで偶然、月見が地霊殿に滞在していることを知った。友達を見つけたその嬉しさ足るや、無我夢中の砲弾となって飛びつこうとしてしまうほどだった――。
 説得するより、いっそ言う通りにしてしまった方が早いと判断した。

「ぬえ、少しじっとしてろよ」
「……へ?」

 月見は札を抜き、手早い詠唱で術を込めると、それをぬえの額に貼りつけた。
 五秒ほどは、なにも起きなかった。

「……ちょっと、いきなりなに」

 火花が弾ける音、

「みぎゃっ!?」

 ぬえの体が飛び跳ね、その拍子に札が剥がれ落ちて、火に包まれ一瞬で燃え尽きた。ぬえは赤くなった額を両手で押さえて涙目で、

「なななっなになになに!? 一体なんなのなにをどーしたの!?」
「お前の封印を解いた。もう外に出られるはずだよ」
「え? ……………………え!? なになになにそれどーいうこと!? 今ので解けたの!? あんなあっさり!? なんでどーして!?」
「あとは自分で確かめてくれ」
「まままっ待って待って待ってよぉ!?」

 すっかり驚天動地のぬえは月見の前に回り込み、抱きつくように猛烈な勢いで、

「ほ、ほんとに!? ほんとにほんとにほんとに!? 嘘じゃないよね、どうしてあんたに解けるの!?」
「ただの年の功だよ。さあどいてくれ、私は行かなきゃならないんだ」
「……私も一緒に行く!」

 もうなんだって構いやしない。大人しくなったぬえをひっぺがして、さとりたちに最低限の感謝を告げる。

「さとり、こいし、おくう。バタバタしてしまって悪いけど、世話になったね。ありがとう」
「お礼を言うのはこっちの方です。ありがとうございました」
「月見に会えなくなるのは、寂しいけど……月見が置いてく荷物で我慢するね!」

 こいしの言葉の真意を確かめる暇すらないのが、心残りでならない。

「それじゃあ、またね。お燐によろしく」

 部屋の隅っこまで吹っ飛ばされたお燐は、頭の上でお星様を回して完全に気を失っている。このところお燐は、紅魔館の美鈴然り、永遠亭の鈴仙然り、いい子なのにイマイチ恵まれない不憫な立ち位置を確立しつつある。
 後ろ髪を引かれる思いを、月見は呼気ひとつで断ち切る。文に連れられぬえを連れ、月見はただ、一刻も早く地上へ向かうことだけにすべての意識を集中させる。
 部屋から駆け出すその間際、おくうがなにかを言おうとして口を開きかけ、なにかを伝えようとして手を伸ばしたが。
 もはや立ち止まれない月見はまるで気づかぬまま、一陣の風となって地霊殿を飛び立った。


 ――これが、最後の試練となろう。


 今となっては、千年以上も昔の話。人を騙って生きたある狐がいて、人のために生きたある陰陽師がいて、妖怪のために生きようとしたある尼僧がいた。

 これは、ある(えにし)の話。

 妖怪故に人と相容れず、
 人故に妖怪と相容れず、
 人故に人と相容れず、
 一度は途切れ、されど千年の時を超えて、いま再び語られる――

 あるときある時代の、妖怪と人間の、(えにし)の話。



 ――東方星蓮船。









2017.10.01(日) 23:00  /  COMMENT(31)  /  TRACKBACK(0)

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3659/ Re: 通りすがりの迷子さん

通りすがりの迷子さん>
>~異変の終わりの裏で~
 なるほど……地霊殿編にも負けない超絶シリアスをお望みということですか……(ゴクリ
 ちなみにそういう血生臭い話ではないのでご了承ください(´ω`) むしろ、じんわりあたたかくなってもらえる感じに仕上げたい……!

 さておき、ちょっぴり恥ずかしがりながらも頑張って「ご主人様」呼びするおくうちゃんが書けたので我が生涯に一片の悔い無し(ラオウ感
 まったく、いつまで意地を張っているつもりなんですかねあのツンツン閻魔様は……でも逆に考えれば、「月見を名前で呼ばない」というのは反ってひとつのアピールポイントになるのでは? ということに思い至ったので、これからも閻魔様はツンツンし続けていくことでしょう。
 原作で星蓮船が春だったからって、二次創作でも春でやらないといけない決まりはないですよネ。というわけで、星蓮船編開始なのであります。地上でなにがあったのかは、次回のお話で書いていく予定です。
ではでは、コメントありがとうございました。

>~守矢神社~
 なんだろうこの、最後に「おのれ……おのれエエエエエェェェ!!」とか叫んで消えていきそうな圧倒的小物感……(
 それにしても守矢神社、あいかわらずひどい言われ様である。やめてください! 泣いている神奈ちゃんと諏訪ちゃんもいるんですよ!(盗撮しつつ


2017.10.15 20:36 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3654/

〜異変の終わりの裏で〜
村沙『やっと涼しくなってきた…なんだったんだろうさっきの…?』
⁇『…あれは守矢の神の仕業だ。地底を好き勝手にしようとしたらしい…』
一輪『誰⁉︎』(構える一輪と村沙)
⁇『そしてその神の裏には、『神古の子孫』がいる…この意味がわかるかな⁇』
村沙『…まさか⁉︎』
⁇『奴等、この幻想郷で妖怪狩りを始めるようだ…』
一輪『そんな…⁉︎』
⁇『だが、今奴を討てばそれも絵に描いた餅だ。』
村沙『!』
⁇『さぁ、幻想郷を守る為に、そして聖白蓮の無念を晴らす為に、守矢と神古を討ち取るのです‼︎』








…おはこんばんにちわ、月見さんを迎えに行く為に地霊殿に来ました、迷子です。萃香さんの猫パンチを受けてから身体中から嫌な音がする…地上まで月見さんを見送ったら、にとりちゃんの所に行かないと…

…空ちゃん、流石にご主人様呼びは色々と誤解が生じるからやめときなさい。せめて『月見様』『月見さん』『お狐様』とかの方が幾分かマシですよ?

…(ニヤリ)いっそのこと、年末の宴会に顔を出すのはいかがかな?パンクどころではないことが目白押しですよ?
空ちゃんが名前で…某白い魔王様も『友達になるなら名前で呼ぶ』と仰っていました…
だが、これで閻魔様より1歩リードというわけだな…

…月見さん、荷造り早く終わらせて帰りましょう?自分の躯体がもちません…
…ぬえちゃん⁉︎何故ここに…って星蓮船が無くなった⁉︎
…いや待て、星蓮船異変は春まで起こらない筈、だからそれまでに躯体の修復を…(フラグ)
…文さん⁉︎何故ここに…まさか、自分から心を読まれに(腹パン)船に乗った妖怪が守矢を…⁉︎
そんな…いったいどうなって…いや、地上に出て早苗さんと志弦さんの安否を確かめるのが、先決か…

(しかし、何故星蓮船の奴等は『神古が守矢にいる』というの事実を知っていた?何故、『冬』に動いた?正史では聖さんを助ける為の飛倉なる道具を集める為に春まで動かなかった筈…何か、裏がありそうだ…)




〜守矢神社〜
早苗『何故、貴方方はこんなことを…』
⁇『…他所様に迷惑しか与えない神を祀る守矢神社は、必要ないというわけだ。』
⁇『だが、あいつらの目的は別にあるようだが…』
早苗『まさか…志弦さん⁉︎』
⁇『ふふ、神古の先祖と自分勝手な神を恨みつつ、消え去るがいい‼︎』


2017.10.15 08:53 / 通りすがりの迷子 #- / URL[EDIT]
3643/ Re: 翁。弁当さん

翁。弁当さん>
 竹取物語編も緋想天編も地霊殿編も、今までのシリアス編は大抵ほのぼのからゆっくり始まっていってましたからね。星蓮船編では、意表を突いていきなりシリアス開幕でございます。
 ゆかりん? ああ、ゆかりんの出番なら再来年くらいじゃないですかね(無慈悲
 原作異変に関しては、これが最後になる可能性が大ですねー。神霊廟のネタ浮かばないですし
 ふむん……やっぱり、完結後も後日談なり番外編なりがあった方が、読者としては嬉しいのでしょうか。でも、それって「完結」って言えるんでしょうかね? いえいえ、深い意味はありませんけれども。
 あ、ぐやの出番はもちろんあります。でも、メインというほどではないかも……メインはやはり星蓮船組、そして志弦の居候先である守矢組に集中するかと。また守矢か!
 さておき、そんな感じで星蓮船編は始まっていきます。今回も楽しんでいただけますよう、頑張って参りますん! ・w・)≡3
 ではでは、コメントありがとうございました。

P.S.
 むふふ……また一人貴い犠牲が生まれた代わりに、顔真っ赤の涙目で暴走するおくうちゃんを再び拝むことができました。いやあ、眼福眼p(巻き添えでケシズミ


2017.10.09 19:47 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3642/ Re: nikoさん

nikoさん>
 あれなんだろう、星蓮船編を綺麗にまとめられたような感覚……星蓮船編はこれで完結ですネ!(
 シリアスをギャグでブチ壊すのって気持ちいいですし、ほのぼのをシリアスでブチ壊すのも気持ちいいですよね(恍惚)。というわけで星蓮船編、開幕でございます。

>月見は無関係ですらあるわけですが
 (目逸らし)

 どうあれnikoさんの仰る通り、ハッピーエンド目指して今回もやっていきます。シリアスを乗り越えれば待っているのは……( ゚∀゚)o彡°ひじりん!ひじりん!
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.09 19:42 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3641/ Re: もなかさん

もなかさん(非公開コメント)>
 はじめまして。かような辺境のブログまでようこそお越しくださいました。初コメありがとうございます! ・w・)≡3
 四年というと、改訂版のほぼ初期からのお付き合いですね。長い間お読みいただけて嬉しいです(´ω`)
 改訂前含め、六年間一度も更新を途切れさせず書き続けていること。拙作のささやかなアピールポイントだと思いますので、これからも可能な限り続けていきたいと思います。
 拙作を楽しんでくださっているもなかさんには、残念美人を愛する素質があります!(いつもの勧誘文句) 残念美人はいいですよ! ぽんこつで涙目な女の子の魅力が、拙作を通して少しでも伝われば!と願って已みません。
 星蓮船編は、緋想天編や地霊殿編とはベクトルの違うシリアスでやっていきたいと思ってます。引き続き楽しんでいただけますよう、妄想全開で頑張りますん。
 ではでは、コメントありがとうございました。

P.S.
 確かに最終章はちょっとずつ近づいてきているのですが(書き続けていれば当たり前ですね)、星蓮船編が最終章ではありませんし、わたし遅筆なのでもう何年かは書き続けてると思います。ご安心を笑


2017.10.09 19:40 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3640/ Re: sukeiさん

sukeiさん>
 残念美人!
 ふふ、「ご主人様」を完全予測済みとは……さてはsukeiさんも、心を読む能力をお持ちですね? そうであろう?(布都感
 咲夜さんと妖夢と文の心読んでくだs(やつざき
 結論:残念はかわいい。この真理、これからも拙作を通して世に訴えていきますよ……!

>また守矢か!
 (懸命の目逸らし)

 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.09 19:38 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3639/ Re: 最果てのカウボーイさん

最果てのカウボーイさん>
 残念美人! うにゅほうにゅうにゅ。
 さとりん、最初登場した頃は礼儀正しくて常識的な女の子だったのに……誰がこんなことを(すっとぼけ
 竹取物語編の頃から密かに構想していたお話、遂に書くことができて……いやもう本当に「遂に」って感じですね。
 最後の試練→恐らく最後の原作異変、という風に受け取っていただければ。ああでも、ぽんこつ神子様や純粋アホっ子布都ちゃん書きたいなあ……でも今更どう足掻いたところで後付け設定にしかならないしなあ……ぐぬぬ。
 果たして残念ゆかりんの出番はいつだ。来年中に登場できればいいですネ!(無慈悲
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.09 19:35 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3638/ Re: 修復さん

修復さん>
 読了ありがとうございます(´ω`)
 原作通りの時間軸で異変をやらないといけないなんて決まりはありませんからね。春まで呑気に待ってなんかられません(ひじりん的な意味で
 なお今までのシリアス編では、前半ほのぼの後半シリアスという流れが大半でしたが、星蓮船編ではほのぼのとシリアスが交代し合う感じになりそうです。ちれいでんへんみたいなしりあすはもうかかない(しろめ
 楽しんでいただけるよう頑張ります `・ω・)ゞ
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.09 19:32 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3637/

いきなり!?いきなりシリアスなの!?
涙目のゆかりんはいずこへ!?

しっかしこれが最後の試練とは……完全に完結ムードじゃないですかヤダー。
どうせ雨宮さんのことですからネタが出来れば後日譚か番外編か銀狐SSって名目で掲載してくれるんでしょうけど、やっぱ物語終盤っていうのを感じると感慨深いものですね。まだ始まってすらいないけど。

ちなみにぐーや再臨はあります?


PS
卍白狼卍さんへ
そのビデオはすでに私がコピーを受け取ってあちょっと待ってゴメン違うからこれはそういうあれじゃn(ニュークリフュージョン


2017.10.09 02:47 / 翁。弁当 #- / URL[EDIT]
3636/ Re: 因幡の物置さん

因幡の物置さん>
 残念美人!
 おくうのハジメテ。おくうのハジメテ。おくうのハジメテ。大事なことなので三回言いました。
 時折サドりんな一面を見せても、やっぱりどう足掻いてもいじられさとりんなさとりんを私は書き続けていきたいなって思います。
 星蓮船編は、文字数的には地霊殿編ほど長くならないです。というか、一話平均23000字、あれだけで銀狐全体のおよそ二割を占めるという地霊殿編の方がおかしかった(しろめ
 一話あたりの文字数は抑えつつ、話数としてはいつも通り十話ちょっと。そんな感じになると思います。
 地霊殿編始める前から妄想してきたので、頑張っていきたい ・w・)≡3
 ではでは、コメントありがとうございました。残念美人!

P.S.
 村紗って、下手したら名前が「水蜜」だってことすら知らない人いそうですよね、というかこの前実際にいました。村紗ェ。
 白蓮は、確かにゆかりんとかゆうかりんとかさとりんとかの伝統に則って「ひじりん」が定着している感じはありますね。でも、白蓮って名前もとっても素敵だと思います。ああ白蓮様、遂に貴女様を書くことができます……!(五体投地


2017.10.08 22:21 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3635/ Re: みあさん

みあさん>
 残念美人!
 お久し振りでございます! お忙しい中の合間を縫って、コメントを寄せてくださったみあさんに感謝! ・w・)ゞ

>神回確定じゃないですかやだー。
 ハードルって、上げられれば上げられるほど下をくぐるのが簡単になりますよね……(トオイメ
 ですが、ようやく念願のひじりんが書けるわけなので、予想を裏切りつつご期待には応えられるよう頑張りたいものです ・w・)≡3
 私はよくシリアス編とか言ってますが、それだと一部含まれないお話が出てきそうですね。月面戦争……うっ頭が。
 どうあれ、楽しんでいただけますよう頑張ります。
 ではでは、コメントありがとうございました。消し飛ばされるみあさんに敬礼! ;w;)ゞ

P.S.
 プリズムリバー三姉妹……うふふ、登場させるタイミングをすっかり逃してしまって、出すに出せない感じになってしまった哀れな姉妹じゃありませんか。秋姉妹? 秋姉妹はえーとあのその。
 しかし、無理やり話を引き延ばしてグダグダになるよりも、書きたい話を書き終わったところですっぱり綺麗に終わる方がいいよなーとは常々思っています。そして星蓮船編が書き終われば、原作異変については「書きたい」話はほぼ完了となるのかなと。
 ……「ほぼ」というあたりで、まだ少し悩んでいるところもあるんですけどネ。どうあれ、完結のときはちょっとずつ、確実に近づいてきていることでしょう。
 遅筆なので、もう何年かは書いてるでしょうけどね!(吐血


2017.10.08 22:17 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3634/ Re: 残念系椛を流行らせ隊・会長さん

残念系椛を流行らせ隊・会長さん>
 「さとり様の言うことなら間違いない……!」と純粋に信じて見事にはめられるおくうちゃんうふふ。さとりんにはこれからもおくうをいじりつつ、また自らもいじられ続けてほしいものです。
 久し振りに名前が登場したと思ったら絶賛さらわれている志弦。次回は導入として、ちょっと時間を戻しまして、地上でのそのあたりのお話を書いていく予定です。
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.08 22:15 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3633/ Re: 怠惰な奴さん

怠惰な奴さん>
 残念美人!
 本当に長かったですね、地底編……地霊殿編開始から今までずっとやってたわけですから、かれこれ一年以上……いや、やめましょう。過去は振り返らず前に進むのです。
 銀狐伝統のハッピーエンド目指して、またちまちまとやっていきます。
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.08 22:14 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3632/ Re: 卍白狼卍さん

卍白狼卍さん>
 お久し振りの本編でございます。九月は番外編ラッシュとなってしまいましたが、またぼちぼち再開していきますぞ。
 微笑ましい心を読んで愉悦しつつ、でも結局は自分も微笑ましい目で見られちゃうさとりんが私は大好きです。お燐も順調に不憫枠を物にしつつあり、いずれ美鈴や鈴仙と意気投合している未来が見えるようです。
 今回のシリアス編はシリアスから始めてみました。なかなかフクザツに因縁が絡み合うお話なので、書くのに難儀しておりますが、いつも通り残念美人への愛で乗り越えていきたいと思います。
 よし卍白狼卍さん、その動画は速やかに私に渡――ちくしょう遅かった!! こんがり焼けてとても美味しそうだ!(
 ですがまあ、貴い犠牲の代わりに顔真っ赤で暴走するおくうちゃんが見られたのでよしとすr――あっ(ケシズミ
 ではでは、コメントありがとうございました。

 あ、誤字は美味しくいただきますね!


2017.10.08 22:13 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3631/ Re: トミーさん

トミーさん>
 残念美人!
 さとりんがたくさん微笑ましい心を読んで愉悦できる賑やかな幻想郷を、これからも書き続けていきたいなって思います。早く妖夢と咲夜さんの心読ませたい(本音
 うにゅうにゅしてるおくうってかわいいですよね。頬をほんのり赤らめてうにゅうにゅしながら、でも頑張って素直になってくれるんですよ。そんなおくうちゃんをこれからも書き続けて(ry
 星蓮船編、今回はいきなりシリアスからスタートしてみました。今年中(銀狐時間)でなにもかも終わらせてやろうという魂胆が透けて見えますネ。地霊殿編を書き始めるより前から、妄想だけは怠ってこなかった星蓮船編。原作通り春まで待ってなんかいられるかぁ!という感じです。
 というわけで、次回よりバリバリやっていきたいと思います。星蓮船編はシリアス成分控えめなので、そこまで身構えなくても大丈夫なはずっ。
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.07 14:41 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3630/ Re: ヤシロさん

ヤシロさん>
 はじめまして。コメントありがとうございます ・w・)ゞ
 星蓮船編でございます。遂にこのときがやってまいりました。
 最終章ではありませんが、恐らくこれが最後の原作異変になる可能性は大です。まあ、なんだかんだでもう五~六年やってる作品ですからね。順調に増えていく原作異変やキャラたちを網羅するつもりは毛頭ありませんのん。
 これからも、完結目指してやっていきます ・w・)≡3 星蓮船編、楽しんでいただけますように。
 ではでは、コメントありがとうございました。


2017.10.07 14:39 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3629/ Re: カオマッカォさん

カオマッカォさん>
 残念美人!
 ……残念美人!
 カオマッカォさん、物書きは大変ですよ……今はなんだってネットで調べられるようになったので、むしろ紙の辞書を使う人の方が圧倒的少数でしょうが、国語辞典と類語辞典を必携として、四字熟語辞典、ことわざ辞典、必要ならば古語辞典に英和辞典に和英辞典、あとさとりんは創作では中二病を発揮しそうなのできっとドイツ語辞典なんかも(トラウマを想起され無事死亡
 ……ネットってほんとすごいですよね。
 というわけで、星蓮船編でございます。緋想天編も地霊殿編もはじめはほのぼのだったので、今回はのっけからシリアススタートしてみました。
 まだ完結しませんよー。だって星蓮船編で完結してしまったら……ひじりんを思う存分書けないじゃないですか!? 星蓮船編が終わったあとのほのぼのパート、もといひじりんパート……重要ですよ!
 「最後の試練」というのは、あれです。たぶん星蓮船編が、銀狐で最後の原作異変になるんじゃないかなあと、そういう意味です。神霊廟ネタ浮かばないですし
 何度かどこかに書いた通り、星蓮船編はしんみり系シリアスを目指してやっていくつもりです。そういうのはしばらく書いた記憶がないので、はてさてどうなることやら。
 ではでは、コメントありがとうございました。残念美人!

P.S.
 「呼びに行くんだったらお前が行った方が一番速いよね?」ということですね笑 しっかり全速力で呼びに来てくれるあたり、この鴉もなんだかんだで月見のことをちゃんと考えてr(やつざき


2017.10.07 14:36 / 雨宮雪色 #- / URL[EDIT]
3626/

これは、ある縁の話。

旧き縁が絡まりほつれ、千年を超えて今新たな火種を紡ぐ。
ただそう在れと願われた故に、ただそう在りたいと願った故に、ただそう在れと、願ってしまった故に。


……そう、これは縁の話。

彼の繋いだ「今」の縁が、終わった過去の縁へと、手を伸ばす物語。



はいこんばんは、nikoです。なんか書いちゃったけど気にしないでね!

ヤベェよ最後のどシリアスに全部持ってかれたよ。うにゅほ超可愛かったのに落差がぱないですよ。ちょっと鳥肌立ちました。ぞわっと。


さて今回の異変、実質的には月見は無関係ですらあるわけですが、人以上にお人好しの彼のこと、勝手に責任を感じるのだと思われます。秀友への遺言のこと、船のメンバーに黙っていたこと、果ては志弦を巻き込んだことまで。
なので、ここからどうやって関わるか、どんな風にケジメをつけようとするのかに注目したいと思います。

なし崩し的に始まった星蓮船。でも試練を超えればとびっきりのハッピーエンドです。
大丈夫、幻想郷にだって縁はありますから。それが彼らの苦悩を救ってくれることを、切に願います。


2017.10.04 02:08 / niko #- / URL[EDIT]
3625/ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます


2017.10.03 22:59 / # / [EDIT]
3624/

残念美人!

さとりが是非とも呼んで欲しい呼び方って時点でピーンと来ましたよ!
「あっ。これ『ご主人様』のパターンだ……」
って。

予想通りでしたw


やっぱりお空かわいい。
弄られるさとりもかわいい。
涙目のぬえもかわいい。
つまりみんなかわいい(真理
↑二度目

さて、志弦はどうなるのでしょうか……。
実はこの感想を書いてる途中に守矢勢が暴走して『また守矢か!』って言われてる状況が浮かんできたんですが……(目反らし


2017.10.03 14:23 / sukei #yLmRr7g. / URL[EDIT]
3623/

うにゅほ〜!

残念美人!

さとりさんやることえげつないですぜ?どんどん変な方向に目覚めてますよねさとり。

ああ、来たか…来ましたね。
遡れば竹取物語で初出の『神古』、聖たちを封印した『神古』、そして迷い込んだ外来人『神古』。
三つの『神古』が繋がるんですね…。いや本当に壮大な伏線ですね。

月見の『最後の試練』というのが気にかかりますねぇ…大丈夫ですよね? 残念ゆかりんがあなたの元へ向かいまs(スキマ送り

ではでは。心の準備も出来てきたのでこの辺で。
星蓮船編、楽しみにお待ちしております!


2017.10.02 22:36 / 最果てのカウボーイ #- / URL[EDIT]
3622/

いつもご執筆お疲れ様です
まさか年末を迎えることなく星蓮船編とは予想してなかったです これは雨宮先生の聖が早く見られる!
でもそれにはシリアスパートを突破しなくてはならないのか 今からバスタオルの準備しないと...
どんなお話が紡がれるのか楽しみにしてます!


2017.10.02 13:23 / 修復 #5e6b/deo / URL[EDIT]
3621/

 残念美人!

 お空のハジメテ(意味深)のお話でしたが、さとりんが凄く生き生きしてましたね。
 危うくさとりんならぬサドりんの誕生かと思いましたが、いつも通りの涙目さとりんに安心しました。

 ぬえが出てきてシリアスの始まりを告げましたが、今回の長編はどこまで長くなるのでしょう。(地霊殿編を見つつ)
 神古のもたらす縁がどのような物語を描くのか楽しみにしつつ、いつもので終ります。


 残念美人!!

P.S. ひじりんとムラサって東方界隈では珍しく苗字で呼ばれることが多いですよね。IOSYSの迷曲の影響もあるのでしょうか?


2017.10.02 10:12 / 因幡の物置 #- / URL[EDIT]
3620/

お久しぶりです残念美人。ここ最近色々と忙しくコメントを打つ暇もなかったのですが、お話は全て見させていただいています。拍手用SSSも、欠かさずチェックしていますよー。

いよいよ東方星蓮船編に突入、今までばら撒かれた『神古』に関する伏線を回収する時。もう神回確定じゃないですかやだー。毎回毎回雨宮さんの書く異変話なり過去語りなりの続き物(表現あってますかね……?)はもう、なんて言うんでしょう……最高だと思います(語彙力の消失)。

お空、私だ! 私をご主人様と呼んでくr(ニュークリアフュージョン)

それでは、また楽しみにしております!

P.S.
コメントに最終章なり完結なりの言葉が散見され、途端に「これ終わるの……?」と不安になりました。い、嫌だ! 雨宮さんの書く可愛らしいプリズムリバー三姉妹や秋姉妹を見るまでは(
冗談はさておき、実際大好きなシリーズなので終わってほしくない感情が……とはいえ、完走もまた素晴らしいもの。「無理のない範囲で」頑張って下さい。それでは。


2017.10.02 10:04 / みあ #- / URL[EDIT]
3619/

さとりちゃんの悪戯が中々に面白いです。
それに丸め込まれるうにゅほは物凄く可愛いですね。
『ご主人様』を不安そうな顔で言う場面と『つくみ』と恥ずかしそうに言う場面は、中々に微笑ましかったです。
さて、志弦さんはどうなるのか。
今後に期待ですね。
では、執筆お疲れ様です。


2017.10.02 08:03 / 残念系椛を流行らせ隊・会長 #- / URL[EDIT]
3618/

残念美人!

長かった地底編も終わり、新章開幕ですね。初っぱなから不穏な空気が感じられますが...。
何が起こっても、丸く収まることを願いつつ、次の更新を楽しみに待ってます。
では。


2017.10.02 00:49 / 怠惰な奴 #- / URL[EDIT]
3617/

あ、ミスりました。簡潔じゃなくて完結ですね。


2017.10.02 00:27 / 卍白狼卍 #- / URL[EDIT]
3616/

更新お疲れ様です。そしてお久しぶりです。

あぁ…さとりさん。愉悦ってるわぁ…どっかの麻婆神父のようだ…しかしすぐにしっぺ返しが来ましたね~なんともカワイ…ゲフン、可哀想なことに…こいしちゃんも相変わらずマイペースだこと、お燐も不順枠で頑張ってる(?)ようでなによりです。

そして、ついに開幕するのですか星蓮船編が…しかも、すでに非常に拙い事態になっているそうで、月見さんはこの事態をどうにかできるのだろうか…過去の因縁、怨恨と友情、恩義の非常に複雑な板ばさみの状態でどうやって簡潔に向かうか楽しみにしています。

あぁ…それにしてもさとりさんに頼まれたこれどうしよ。
以前の許してくれる代わりにこれって月見さんに向かってご主人様発言している動画を撮ってきてほしい、と言われて隠れて撮ってきたけど。お空ちゃんに見つかる前に届けないとなぁ…また消し炭なるのはごめんだし…あ…待って落ち着いてお空ちゃん話しを聞い…ピチューン(焼かれました)


2017.10.02 00:24 / 卍白狼卍 #- / URL[EDIT]
3615/

残念美人‼︎

久々の本編、更新お疲れ様です。
今回は初っ端からさとりんが覚妖怪してましたね。
いや種族的に当たり前なんですけど。
こんなに愉しんで相手の心を読むのって今回の異変以前はあり得なかったんじゃないかなぁと思ったり。(主に鬼達のせいで
そう思うとちょっと感慨深いですね。

お空は最早何も言うまい。
何でこうこの娘はこんなにもいじらしいのか。
実に素晴らしいです。

そんでもってついに来ちゃいましたかぁ、星蓮船編‥‥。
唐突にぬえが来ただけでもびっくりして変な声出たのに‥‥‥志弦がもう襲われてしまうとは。
これ志弦もそうだけど、早苗も大丈夫なんだろうか‥‥色々と。

物語も佳境に入って来た?銀孤ですが、これからも応援していきますよ!
ではでは失礼します〜_(:3 」∠)_

うう、シリアス編特有の不安が押し寄せてくる(´o`;


2017.10.01 23:58 / トミー #- / URL[EDIT]
3614/

はじめましてです 毎回楽しく読んでいます!
お空可愛い(確信)
さとりさん頑張ってw

あああ...始まりましたね 東方星蓮船
案の定大変な感じが...

しかし...最終章みたいな雰囲気があって、ちょっとドキドキしています。物語が終わるのは嬉しいですけど、寂しかったり悲しかったりって言うのが相まって...
完走頑張ってください!ずっと楽しみに待ってます!


2017.10.01 23:55 / ヤシロ #- / URL[EDIT]
3613/

残念美人!(挨拶)

こんばんわー雨宮さんっ!(挨拶)

今回はさとりさんがめっちゃ動いてましたね~w
こいしに驚かされた時の
<筆記用具、ペン立て、コースター、参考書、ぬいぐるみ、お菓子、参考書、辞書、ノート、小物入れ、辞書、辞書、辞書、>
の所での辞書の多さに笑いましたw
……そんなに辞書いるんだろうか……

始まっちゃったよ!星蓮船!
タイトルで「ぁぁ」と思ったけどわりかしほのぼのしてたから安心してニヨニヨしてたのにッ!イキナリシリアスはやめてくれぇ(懇願)

というか最終章の始まりみたいな終わり方でしたね
…………完結しちゃうの?(ウルウルおめめ)

地霊殿みないなシリアスではないと聞いているので
とりあえず志弦が無事なのを祈りましょう……

次回がとても気になりますねぇ~(´・ω・`)

それでは、残念美人!(挨拶)



-追記-
読み返してみてふと思いました。
「⁉文、地底に来てるじゃん!まさか…操…志弦誘拐にかこつけて公私混合させたのか⁉こんなにシリアスな展開なのに⁉」と思ったけど幻想郷最速が文なのを思い出して勝手に驚いて勝手に納得しましたw(´・ω・`)


2017.10.01 23:24 / カオマッカォ #/qK1GPBI / URL[EDIT]

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